Killy Method(キリーメソッド)/ライフナビゲーター キリー / 桐原幸来
人間関係がうまくいかないと感じるとき、多くの人は「自分の能力が足りないからだ」と考えます。もっと気を遣えるようになりたい。もっと上手に話せるようになりたい。もっと相手の心をつかめる人になりたい。
でも、23年間、のべ1,500件を超えるセッションを通して見えてきたのは、まったく違う答えです。足りないのは、能力ではありません。情報です。
これは、才能がある人とない人がいる、という話ではありません。生まれつき人間関係が上手な人がいて、そうでない人がいる、という話でもありません。相手について、どれだけ具体的な情報を持っているか。ただ、それだけの違いです。
■ 「与える」を増やしても、うまくいかない理由
人間関係がうまくいっていないと感じたとき、私たちがまずやろうとするのは、「与える量」を増やすことです。もっとアドバイスをしよう。もっと手助けをしよう。もっと相手が喜ぶことを考えよう。
家族関係でも、職場の人間関係でも、これは同じです。うまくいかないと、つい頑張る方向にアクセルを踏んでしまいます。
ですが、与える量を増やしても、状況は変わらないことがほとんどです。理由は単純で、相手が今、何を持っていて、何を求めているのかを知らないまま与え続けているからです。噛み合わない相手に、いくら量を増やして働きかけても、すれ違いは深まるばかりです。
■ 能力ではなく、情報を得るという発想
セッションでお会いする方の中には、家族との距離を感じ、もっと何かをしてあげれば関係が良くなるはずだと考え、あれこれと手を尽くしている方が多くいらっしゃいます。50代になり、子どもとの関係に悩む方には、特によく見られるパターンです。
丁寧に整理していくと、見えてくるのは、相手が何を必要としているかをよく分からないまま、良かれと思うことを一方的に与え続けていた、という構図です。
ここで必要なのは、能力を高めることではありません。「何かをしてあげる」のを一旦やめて、相手が今、何に興味を持っているのか、何を大事にしているのかを、知ることに徹してみることです。最初は、何もしないことに落ち着かなさを感じるかもしれません。でも、聞くことに徹してみると、それまで気づかなかった相手の本音が、少しずつ見えてきます。
不思議なことに、何かを「してあげよう」と力を入れていたときよりも、聞くことに徹したときの方が、関係はずっと自然にほどけていきます。これは、相手が変わったからではありません。こちらが、相手を理解するための情報を、初めて手に入れたからです。情報さえ揃えば、次にどう関わればいいかは、それほど難しい判断ではなくなります。
■ 職場の人間関係にも、同じ構図がある
これは家族関係だけの話ではありません。職場でも、後輩や部下がなかなか成長しないと感じたとき、多くの人は「もっと丁寧に教えなきゃ」「もっと具体的に指示しなきゃ」と、教える量を増やそうとします。
でも、相手がすでに持っている考え方や、大事にしている価値観を知らないまま、良かれと思うやり方を重ねていくと、かえって相手は窮屈さを感じてしまうことがあります。
これも、能力や熱意の問題ではありません。相手について知る手間を、少し飛ばしてしまっている——それだけの違いです。一度立ち止まって、「この人は今、何を大事にしているんだろう」と考えるだけで、伝え方も、関わり方も、自然と変わっていきます。
熱心な人ほど、この落とし穴にはまりやすいものです。相手のためを思う気持ちが強いからこそ、教える手を止められず、知る手間を後回しにしてしまう。皮肉なことに、真面目な人ほど、与えることに一生懸命になりすぎてしまいます。
■ 優しさの順番を、入れ替えてみる
うまくいっていない関係の多くは、頑張りが足りないのではなく、頑張りすぎているケースです。相手のために、良かれと思って、一生懸命に与え続けてきた。それ自体は、とても優しいことです。
ただ、その優しさが発揮される順番が、少しだけ入れ替わっているだけかもしれません。優しさそのものを変える必要はありません。順番を変えるだけで、同じ優しさが、ずっと相手に届きやすくなります。
■ 今日からできる、小さな一歩
もし、今うまくいっていない関係が思い浮かぶなら、今日一つだけ、試してみてほしいことがあります。
「何をしてあげようか」と考える前に、「この人は今、何を持っているんだろう」と、一度だけ考えてみてください。問いを変えるだけで、次に見えてくるものが変わってきます。
人・お金・仕事・時間・場所——外側にあるものとの関係は、与える量を増やすことでは整いません。相手を丁寧に知ろうとすることから、少しずつ整っていきます。
今日の記事を読んで「これ、私のことかもしれない」と感じたなら、一度話してみませんか。無料の体験セッションで、あなただけのズレを一緒に見つけます。
能力を高める努力は、これからも役に立ちます。ただ、その前に、知ることから始めてみてください。順番を変えるだけで、見える景色は大きく変わります。
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Killy Method(キリーメソッド)は、「あなたは変わらなくていい」をコンセプトに、
一人ひとりが本来の自分に戻り、自分らしい人生を歩むためのメソッドです。
ライフナビゲーター・キリー(桐原幸来)が、23年間・のべ1,500件を超えるセッション経験をもとに、
「外側との関係を整えることで現実が動く」という独自の視点をお届けしています。
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